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『Dの複合』ようやく読了

makiさんからいただいた『Dの複合』(松本清張)、ほかのものも読みながら読み進めていたらエラい時間がかかってしまいました。文庫本なのですが結構ぶ厚いし、字もつめつめ気味なので、少しだけ読み応えがありました。とはいえ、会話が多いのでとても読みやすかったです。

しかも、ストーリーの本筋ではないけど重要な意味を持つ「浦島伝説」と「羽衣伝説」についての説明が、「宗像教授シリーズ」を読んでいるようで、とても面白かった!

ただ、3分の1ぐらいのところまで、「事件が起こってんだか、起こってないんだか、伝説の謎を解きたいのか、何なのか」と、ちょっとモヤモヤ。伝説についての語りじゃなかったら、読み進めるのがつらかったかも、と思えます。まあ、人が死んだことがわかってからは急激に展開が速くなっていくので、読むほうもガンガン進むわけです。

推理小説を推理しながら読むのは嫌いなので、「私、なんにも気づいてないわよ」と自分をだましてまでも何も知らないふりをして読みたい派なのですが、今回はついつい、いろいろ気づいてしまって、頭からかき消すのがたいへんでした。でもそれはハズレてたんですけどね......。

最後に長いお手紙で真相が語られる小説って結構多いです。最近では、宮部みゆきの『楽園』もそうだったかなあ。私は、これはあんまり好きな終わり方ではないのです。細かいところは結局そこで説明しちゃえばいいんだもの。赤川次郎とか読んでいてそのパターンなら別に何とも思わないのですが、松本清張や宮部みゆきでそういうパターンはちょっとガッカリ。

しかしこれは1968年の作品。そう考えると、すごいなあ、と思わされます。まったく古くないから。携帯電話もポケットベルも出てこない。それでも古いなあって思わない。当時はこのオチ方も斬新だったかもしれないですしね。今では見飽きた時刻表トリックも『点と線』が先駆けと言いますからねえ。

これは名作として名高いようですが、私は初めて知りました。大変面白かったです。ちょっと浜中君にイライラしますが、推理小説&民俗学好きな人はぜひ読んでみてください。

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コメント(2)

まあ、推理小説としてのクオリティはそんなもんです。そもそも、そこへの期待はニュートラルな状態で、巻末のあらすじの「浦島」に惹かれて買った本なので、その点だけで満足。

最後が手紙で終わるとかさいきん廃れたパターンっていろいろありますが、ぼくは江戸川乱歩とかその時代の小説で、何の前触れもなく唐突に

「賢明なる読者の皆様はお気づきのことだろうが……」

とか読者への語りかけフレーズが出てきたりするのが好きです。

大変おもしろかったです! クオリティが低いわけじゃないですよ、高いんですよ〜。終わり方のパターンが好みじゃないだけで……。

「賢明なる読者の皆様はお気づきのことだろうが……」パターンは、私は苦手です。小説のストーリーに出て来る人たちの間だけですべてが完結して、すべてつじつまが合うようにしておいてほしいのです〜。

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