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色褪せた切り抜き

  • Posted by: makimoki
  • 2008年8月13日 00:31

編集という仕事にあこがれはあって。
出版社という業種にもあこがれがあって。
今、小さいながらも、その出版社で編集(web)をさせてもらっている。
いろいろと大変なこともあるし、理不尽な思いはいっぱいしているし、
納得がいかなくて怒ることもしばしばです。
しかし、経緯はともかく、運よく編集っぽい仕事をさせてもらっていることは、
すごくラッキーで、有り難いことだということだけは忘れないようにしています。

印刷会社にいたし、いろんな工程のクリエイティブ系の友人も多かったし、
興味があったのでいろいろと広く勉強もしていたしで、
なんとなく本を作る行程や、どういうことをするのかは知っていたけれど、
実務経験なしで入れてもらいましたから。
もちろん、入ってから(入ることが決まってから)猛勉強しましたけど......。

初めて仕事で文章を書かせてもらったときのことをよく思い出します。
入社して、1カ月半たったかたたないかぐらいのころ。
500字でしたし、自分が作ったコンテンツについて紹介する、
ただそれだけの文章なんだけど、書き出しはどう始めるべきなのか、
などいろいろ考えて、最初はまったく手が動かなかったことを、
今でも昨日のことのように思い出すのです。
手が動き始めたら、わりと書き進められたのですが、何の知識もなく
書いていますから、ルールすら守れていないわけです(知らないから)。
そして最後には、500字の短さに四苦八苦する結果になりました。
500字ってこんなに短いのか、と知ったわけです。

それは、となりに座っていた先輩が担当されていたページ(紙)で、
その人が私に原稿依頼を送ってきてくださったのですが、
次に見せてもらったときには、みごとにきっちり校正されていましてね。
何ていうか、しろうとが普通に書く文と、ルールをふまえて、さらに、
違和感なく読みやすく書かれたプロの文との違いを知った瞬間でした。

最初に「原稿をご用意ください」というメールをもらったとき。

「ひ〜、500字もですか......」
「大丈夫よ。できるできる。よろしくね。フフフ♪」

数時間後−−。

「ひ〜、500字ってむしろ短くて大変です」
「短いよ〜? フフフ♪」

となりの先輩は、こうやっていつもちょっと高い声で不敵に笑い、
あたたかく見守ってくれたのでした。

そのほか、先輩たちにいろいろ教えてもらって3年ちょっと。
ようやく上司からのフィードバックで、
「成果物は『確実』」という評価をもらえるようになりました。
もちろん、違う件でダメ出しも盛りだくさんにされたうえでの話。

売り上げという形でもっと自分が会社に貢献していることがわかりやすい
仕事がしたい、とECサイトに興味を持ったと思ったこともあります。
目標とか存在意義があいまいだと、何だかモヤモヤとして、
迷路から抜け出せなくなるときもあるんですよ......。
編集的なこととweb的なことと両方身につけていかなければいけない
というしんどさもあり(特にwebはどんどん新しくなるので)。
それで、ときどき初心を忘れてしまうのです。

実は、ここまでは長い前置き(笑)。

今日、会社の友達とランチをしたときに、そんな話をしていたんです。
編集って「編集者になりたい!」と目指してなった人がほとんどでしょ。
私は違う仕事をしていたので、そこまで明確には思えていなかったけれど、
あこがれがあって、やれるもんならやりたかったのは事実。
そんな私が、編集っぽいことをさせてもらえてるって、すごいラッキー。
いろいろ不満もあるし、怒りたくなるようなこともいっぱいあるのですが、
これだけは事実なんですよね。
そんな話をしたら、その友達も
「そうだよね、実際にこの世界に入って毎日やってるとつい忘れちゃうね」。

そこで出たのが、すでに退職してフリーでライター・エディターをやっている人の話。
その人の在籍当時、そのデスクに、古くなって変色した四角い紙が貼ってあること
に気づき、「それは何???」と聞いてみたら、
「この会社を受けたときの『フロムA』の切り抜き!」
だったのだそうです。
『フロムA』だから、最初はアルバイトで入社したのかな。
それを目に見えるところに置いておいて、初心を忘れないようにと
言い聞かせていたとのことでした。

ちょっとグッときたお話でした。

ここには書けない(でも諸先輩方には聞いてもらっている)ような話も
たくさんあって、いろいろと不安もあるのも事実ですが、
私なんかまだまだぜんぜん経験不足のアホアホマンなのだと
思い知らされることもあるのも事実。

神様に力いっぱいつねってもらわないといけませんね。
ねえ、槇原さん......(笑)。

でも、決して安定しているわけではない、これもまた事実。
突然、「私は事務職になりたい」とか言い出すかもしれない(笑)。

実際、過去にあったのですが、そのときはまずWindowsのノートを購入。
(実家には古いWindows95があったけど、一太郎&123世代だもんで)

「事務職といえばWindowsなんやろ? Microsoftなんやろ? Officeやろ?」
と、文字原稿程度でしかさわったことのなかったWordやExcelに着手。
そして職務経歴書のWordテンプレートを入手し、書き始めたのですが、
「キーっ! 自分、クオークじゃないと表とかムリっす!」
そのうち、事務職ブームは去っていきました。

私には、『フロムA』の切り抜き的なものはないけれど、先月、
うちの会社のHPを印刷してホッチキスで止めたものが出てきましてね。
役員面接を受けるために東京に向かう新幹線の中で何度もチェックしたもの。
姉の家に寄ってスーツに着替え、16時からの面接に向かったその電車の中でも、
めちゃくちゃ緊張しながらそこに描かれた地図をチェックしていたのですよ......。
遠い昔のような、ついこの間のような、変な感じ。

これからもきっと、気持ちがあっちこっち、右往左往すると思うので、
先輩方、モヤモヤは聞いてやってください......。

Comments:3

chamaedorea 2008年8月13日 08:16

makimokiさんの仕事ぶりって
本人が思っている以上に周囲にいい影響を与えていると思うよ。

現在地をきっちり把握しつつ、常に前を見ているところとか。
私もがんばろう、と思わせてくれるところとか。

maki 2008年8月13日 13:21

いろいろ考えることは、無駄にはならないよ。

makimoki 2008年8月14日 13:43

>chamaedoreaさま
あまり前向きなのも煙たがられるようなので、ほどほどに頑張ります。
保守的な人もいたりとか、いろいろですし……。
でも、「現在地をきっちり把握しつつ」と評価してもらえたのはとても嬉しいです。
有り難うございます。

>makiさま
ときどき考えすぎると熱が出ます(笑)。

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