Home > 本・映画・音楽… > 食堂かたつむり

食堂かたつむり

最初からいきなり切なかったけど、最後、残り5mmぐらいのところで号泣。
事前に情報も入れず、何も意識せずにそこまでずっと読んできたけど、
ああ、「食べ物への感謝、毎日食べられることへの感謝」がずっとつづってあるんだ、
ということに、そこでようやく気づいた。全編ずっとそうだったな、と。
「食べ物に感謝する」それを思い出さされる究極のでき事が最後に詰まっている。

母親と娘との間の気持ちのすれ違いとか、
その、からんでしまった糸が少しほどける瞬間とか、
そういうところにも少しほっこりできたかもしれない。
かもしれない、っていうのは、あまり明確には感じなかったというか、
何かちょっと、微妙なのだ……。
その辺には、わたし的にはちょっと不満があるわけで(笑)。

あと、ちょっぴり下品というか、恥ずかしいというか、
何て言ったらいいのか私の貧弱なボキャブラリーからは出てこないが、
そういう表現が意外と出てくる。
この物語にそれは必要だったの?
スパイス的な要素なのか?
わたしには、その辺がちょっと邪魔に感じた。
きれいな気持ちで、じっくりその世界に浸って読みたかったのに、
ときどきすごく異質に感じる表現に出合って、幾度となくがっかりした。

そういうところがいいのかなあ……わたしには理解できないや。

心に残った言葉。

本当に大切なことは、自分の胸の中に、ぎゅっと、鍵をかけてきっちりしまっておこう。誰にも盗まれないように。空気に触れて、色褪せてしまわないように。雨風にさらされ、形が壊れてしまわないように。

これは、最初に書いた、クライマックスから5mmぐらいのところのでき事に対する、
主人公、倫子の気持ちを描いたところ。

思い出したくないとかじゃなけど、それについて語れなかったり、
人に話すことをできるだけ避けていたことが、わたしにもある。
こんなにおしゃべりのわたしでもあった。
それってこういう気持ちだったのかもしれないな、と思った。


食堂かたつむり
食堂かたつむり小川 糸
ポプラ社 2008-01
売り上げランキング : 353
おすすめ平均 star
starこれからのヒント
star「食」の重要さ・ありがたさを教えてくれる本
star愛のある料理
Amazonで詳しく見る
by G-Tools

Comments

Trackbacks:0

TrackBack URL for this entry
http://machine-gun-talk.net/mt/mt-tb.cgi/921
Listed below are links to weblogs that reference
食堂かたつむり from machine-gun-talk.net

Home > 本・映画・音楽… > 食堂かたつむり

Search
Feeds

Return to page top